保育時間の短縮要請
上の子が2歳のクラスの時に、下の子を帝王切開で出産しました。
産後間もなく、上の子が通う保育園の園長先生から
「育休中の家庭は、区の決まりで保育時間を9時~16時にしてもらっていますので、ご協力をお願いします。」
(それまでは9時~18時)」
と言わました。
この保育時間の短縮は、コロナ禍であることは無関係で、コロナ禍で無い時も一律で育休中の家庭に要請をしているそうです。
産後は、体が回復しないうちから赤ちゃんのお世話が始まり、まともに寝れ無い日々が続き、精神的にも肉体的にもかなりしんどいのに、上の子の保育時間短縮を要請されるのかと、愕然としました。
「育休中なら上の子を自宅で保育する余裕がある」という考えからなのか?
下の子がまとまって寝るようになるまでは、フルタイムで働くよりもしんどいのに。
日本は、本当に少子化を止めたいと思っているのか…。
このような疑問が次々と頭に浮かびました。
詳細は後程書きますが、疑問を役所に直接ぶつけた結果、保育時間を「9時~18時」のままにすることができました。
この記事は、上の子の保育時間の短縮に苦しんでいる方や、育休中に上の子を保育園へ通わせることに引け目を感じている方に向けて書きました。
保育時間の考え方については自治体によって異なりますが、保育園や自治体へ相談した結果、時短を回避できた事例もあるという点が参考になれば嬉しいです。
区役所に相談をした経緯
上の子の保育園の園長先生に、産後すぐに保育時間の短縮要請をれた時に、私は次のことを理由に、保育時間の短縮を待って欲しいと園長先生へ相談をしました。
・帝王切開の傷の痛みと下の子の育児で体力が辛い
・コロナ感染対策のためにテレワークをしている夫は、上の子が16時に帰宅すると仕事にならない為、出勤せざるを得ない
しかし、園長先生は
「区が決めたことで、全員に守ってもらっていることなので特別扱いはできません。
他のご家庭にも、育児休暇中は、時短に応じて頂いてきたので、今回だけ特別扱いをする訳にはいきません」
と言って、取り合ってくれませんでした。
もちろん、園長先生のお立場からすると、先に時短要請に応じたご家庭への面目を気にされることも重々に分かります。
しかし、過去に対応してきたことを理由に、他の事例を受け入れないなら、いつまでも対応内容の改善はされないのでは無いかと思いました。
私だけ特別扱いをして欲しいのではなく、そもそも産後すぐに保育時間の短縮をさせる施策を改善して欲しかったのです。
ただし、保育園も区の指示に従っているのであれば、これ以上園長先生に食い下がるべきではないと考え、区役所の保育課へ直接確認をすることにしました。
区役所の対応
区役所の方へ、園長先生にもお伝えした以下のことを理由に、保育時間の短縮を待って頂けないかを直接相談しました。
・帝王切開の傷の痛みと下の子の育児で体力が辛い
・コロナ感染対策のためにテレワークをしている夫は、上の子が16時に帰宅すると仕事にならない為、出勤せざるを得ない
区役所からは、次の回答がありました。
・育児休暇中の、上の子の保育時間については、園長先生の判断任せている
・区としては、保育時間の短縮よりも、コロナ感染対策を優先して欲しいので、保育時間短縮によってテレワークができないなら、保育時間短縮は不要と考えている
園長先生は「区が決めたこと」と言っていたけど、区は育休中の保育時間は決めておらず、園長先生の権限だったということが分かりました。
園長先生が勘違いをされていたのか、面倒だからでまかせを言ったのかは分かりませんが、「区の決定事項ではない」ということがわかっただけでも、役所へ確認をして良かったと思いました。
園長先生へ再度相談
区役所へ行った翌日、上の子を保育園に迎えに行った際に園長先生に次のことを伝えました。
・昨日、区役所に直接相談をした
・育休中の上の子の保育時間は園長先生の決定事項と言われた
・区としては、時短要請よりもテレワークの継続を優先してほしいという考えと聞いた
その上で、再度、保育時間の短縮を待ってくれないか、と相談しました。
園長先生の態度は、初めて相談をした時と打って変わっていました。
この時、園長先生が仰っていたことを要約すると
「帝王切開手術で術後の回復が悪いのであれば、体の回復を優先して欲しいので、上の子の保育時間は短縮し無くて良い」
ということでした。
区の決定事項ではなかったこと、前回の回答と異なることなどは気になりましたが、保育時間の短縮は何とか回避できたので、これ以上の追求はしませんでした。
育休中の保育園はずるいのか
内閣府の資料によると各自治体が設定している「保育の必要性の認定」を受ければ、育休中も保育園を利用することができます。
冒頭でも記載した通り、「育休中」とはいえ、産後はフルタイムで働くよりもしんどいので、私にとっては、育休中でも「保育の必要性」は大いにありました。
育児休暇中が「休み」とみなされて、保育の必要性が無い・保育園に預けるのはずるい、と言うなら2人目以降を出産するハードルはかなり高く、少子化は歯止めがかからないのでは無いかと思いました。
二人目以降を産みやすい環境とは
児童手当の増額や、保育料の減額など、経済面でのサポートはとても重要ですが、親のメンタル面のサポートも同じくらい重要だと思います。
産後すぐに上の子の保育時間を短縮されたり、ましては保育園を退園させられるということがあっては、産後の身体をゆっくり休めることなどできず、産後鬱などになってしまう親が増えてしまうと感じます。
産後の経済面・メンタル的のサポートが一層整備されて、産みやすい世の中になることを切に願います。