私は、2人の娘を帝王切開で出産しました。
我が子にやっと会える楽しみはあるものの、自分の腹を切る「恐怖」・ 術後に控える「未知の痛み」・ その痛みに耐えながらの「子育て」ー
帝王切開の手術が決まった時、未知の恐怖・不安でいっぱいでした。
夜な夜な泣きながらスマホを片手に帝王切開の「出産レポ」や「痛み」について読み漁ってはイメージトレーニング(?)に励む日々。
しかし、胃ざ帝王切開で出産をすると、知らなかった痛み(術後)が全身を襲い、
「帝王切開なめてたわ・・・」となりました。
第一子の出産後は、術後の痛みが大き過ぎて、産後鬱のきっかけにもなってしまいました。
この記事を読んで、同じ想いをする方が1人でも減れば幸いです。
目次(タップでジャンプ)
実体験!帝王切開の手術前・手術中の痛みの程度(麻酔が効かない?!)
帝王切開の手術は、もちろん麻酔をしますので、麻酔が効いていれば、当然、手術中に痛みはありません。
ただ、麻酔が効いていても、感覚は残りますので、お腹を切る感覚・子供を引っ張り出される感覚はあります。
1人目を出産し時は、この感覚がなんとも不気味でした。
しかし、麻酔が効いているだけ幸せです。
2人目を出産した時は、麻酔がしっかり効かず、お腹をじわじわと焼かれるような地獄の苦しみを味わいました。
「痛み」は、度を超えると「熱さ」に変わるんだと、おそらく一生使わないであろう知識を学びました。
これから帝王切開の手術が決まっている方に向けて、私のように「麻酔が効かない」という悲劇を招かない為の注意事項も記載していますので、ご参考になれば嬉しいです。
帝王切開の麻酔の方法はいくつか種類がありますが、私の場合、上の子も下の子も「硬膜外麻酔」でした。
「硬膜外麻酔」とは、背骨の中にある脊髄付近「硬膜外腔」という場所に麻酔薬を入れ、痛みを無くす、または軽くする麻酔法です。
帝王切開の「硬膜外麻酔」は、麻酔薬を入れる背中の箇所を決め、背骨に印をつけます。
麻酔薬はカテーテルで注入するのですが、カテーテルを入れる為の痛み止も塗布してくれるので、麻酔を入れる痛みはほぼありません。
「なんか冷たいな」程度です。
第一子(大学病院)の時は、しっかりと麻酔が効いた為、手術の触感はあるものの、痛みは全く感じませんでした。
とはいえ、切られている感覚、皮膚が引っ張られている感覚ははっきりとするため、手術中にかなりの不快感決はありました。
以下、「EPARK (くすりの窓口)」からの引用ですが、麻酔は効いても触感は残るというのはスタンダードの様です。
局所麻酔薬が効く際には、細い神経から麻酔効果を発揮するという法則があります。
人間の感覚神経を分類すると痛覚・温覚・触覚という3つに分かれ、
麻酔がかかる順番も痛覚→温覚→触覚の順番となります。そのため、一番麻酔がかかりにくい触覚は残り、皮膚を触られたり引っ張られたりする感覚はあるまま手術となるのです。
第一子の手術中は痛みを感じなかったため、余裕な気持ちで迎えた第二子の出産時(クリニック)は、麻酔が効いておらず、前述した「地獄の苦しみ」を味わうことになりました。
第二子の出産直前に、たまたまSMARTニュースで、帝王切開手術で麻酔が効かなかった人の体験談を目にしましたが、
「なんてかわいそうな人なんだろう」
と完全に他人事でした。
手術室に入り、脊髄にカテーテルを通す処置をして数分後、体に氷を当てて麻酔を効いているかチェックをされたのですが(第一子の時も同様)、このチェックの仕方に問題がありました。
医者「冷たさを感じますか?」
私「感じません」
そんなやりとりが、つま先から始まり、心臓の下あたりまで続くのですが、腹部に氷が来た時、どうもおかしいと感じました。
明らかに冷たいのです。
医者「冷たさを感じますか?」
私「・・はい。冷たいです。」
医者「おかしいな・・・もう1回聞きますよ?」
そう言うと、麻酔が効いていない腕に氷を当て、
医者「冷たいですよね?」
私「はい」
再度腹部に氷をあて
医者「腕と同じくらい冷たいですか?」
私「・・・・同じではないですが、冷たいです」
医者「おかしいな・・・もう1回聞きますよ?」
このやり取りを3回くらい繰り返した時、私はこんな考えをしてしまったのです。
「足先(麻酔が効いている)に比べると、腹部は冷たく感じるけど、腕(麻酔をしていない)よりは冷たくない。
そもそも、足先と腹部の感度は違うんじゃないか。
腹部の方が感度が良いなら、感じる冷たさにも差があるのかもしれない。
腕に比べたら冷たさは鈍いから、冷たくないってことにしよう」
何回も冷たさのチェックを繰り返しているうちに、このような、謎の妥協をしてしまったのです。
私「腹部も冷たくないかもしれません。」
医者「では、手術を始めましょう」
そして、手術は始まってしまいました。。
子宮を切られた時は、第一子同様、感触はあるもの、痛みはありませんでした。
しかし、赤ちゃんを引っ張られる時や、傷を縫合する時に触れる腹部の上の方は激痛が走り、身体中から脂汗が吹き出し、上半身は痙攣ました。
私「先生、痛いです・・」
痛みで、声を出すことも辛いのですが、地獄の苦しみから1秒でも早く解放された買ったので、なんとか声を絞り出しました。
医者「・・・え?どこが痛いですか?」
どこが痛い・・・?
腹全部痛い。
腹のどこが痛いかなんて分からない。
考えられないし、その言葉を発することもできない。
私は、脂汗と涙でぐしょぐしょになり、恐怖と痛みで痙攣し、吐くのを必死で耐えました。
私に取り付けられていたチューブは、脂汗で剥がれてしまい、助産師さんが何度も何度も 付け直してくれました。
手術中は、大量の血液が流れるので、第一子の時は手術中に寒くなり震えていましました。
しかし、2人目の時は、恐らく流れる血の量はあまり変わらないはずなのに、痛みで全身が熱くなったのです。
思い出しただけでも、怖くて体がこわばります。
こんな話をすると、余計に怖くなってしまうと思いますが、敢えて包み隠さずに書いています。
私と同じ経験をしないためにも、
麻酔が効いているかのチェックは厳し目にしてください。
何度も冷たさのチェックを繰り返すことは、手術の時間を遅らせることになるので、気まずさを感じるかもしれません。
でも、母子の命に関わる重要なチェックなので、忖度する必要はありません。
もし、少しでも「冷たい」と感じたら、この記事を思い出して頂き、 「冷たさ」が無くなるまで待つか、麻酔を追加してもらうかしてください。
あの拷問のような痛みを味わう人が、ひとりでも減ってほしいと切に願います。
痛みのピーク!帝王切開、いつまで続くの?術後の痛みと痛み止め
第一子(大学病院)の時は、最初の三日間に処方されたカロナールが全く効かず、3日間は少しも動きたくないほどの痛みでした。
また、傷が癒着しないために、手術翌日から歩行訓練をした際には、あまりの痛みに涙が溢れました。
しかし、4日目に、院内で出会った帝王切開2人目のママに 「カロナールは全然効かないからロキソニンが欲しいって言いな」とアドバイスされ、言われた通りにしたら嘘のように痛みは引いていきました。
全く痛くなくなったというわけでは無いですが、何かに掴まりながらゆっくり歩行すれば、歩くことはできるという程度。
「くしゃみ」や「笑い」をすれば激痛が走ります。
(カロナールとロキソニンの違いは、こちらのサイトが分かりやすかったです)
また、当時は身体の痛みで何もできないことが、精神的に大きな負担でした。
母子同室になった際、赤ちゃんが泣いても、起き上がって様子を見ることができない。
できるのは、ただナースコールを押すだけ。
赤ちゃんを産んだら、良いママになって、ちゃんと自分でお世話をするって決めていたのに、何もできないもどかしさ。
この時は、毎晩泣いていました。(今思うと、産後鬱)
でも、もしも今、当時の自分に話しかけられるなら、こう言いたいです。
「焦るな。
退院後は、嫌でも休む暇なく赤ちゃんのお世話が待っているんだから、今は助産師さんに甘えて、ゆっくり寝とけ」
と。
ちなみに、術後1ヶ月は徒歩5分のコンビニに行くのもやっとな状況でした。
次に、第二子(クリニック)の時は最初からロキソニンを処方され、手術翌日から、普通に生活できるレベルの痛みでした。
歩行訓練も、すぐに部屋中を歩け、トイレも問題無く1人でいけました。
2人目だからか、手術中に麻酔が効かなかったからか(一説では、麻酔が薄い方が体の回復が 早いとか)、最初から痛み止めを沢山くれたからか、、第一子の時よりも、術後の回復が明らかに早く、痛みも少ない。
確かなのは、クリニックの方が、術後の痛み止めを惜しみなくくれました。
大学病院は、薬の処方について、クリニックよりも慎重だったように感じます。
体の痛みが無いと、心に余裕がで2きて、1人目の時よりも心から我が子を可愛がることができましたし、助産師さんに赤ちゃんを預け、ゆっくりとシャワーを浴びる余裕もありました。
手術から7日で退院したのですが、退院日には1人で階段をスイスイ登ることが出来て「1人目の時では考えられない回復っぷり!」と自分でも驚きました。
帝王切開、術後の傷跡はどれくらい?
第一子の時は、退院から1ヶ月後くらいに紫色のミミズ腫れ(ケロイド)になり、かなり目立ちました。
傷が腹部の下の方なので、水着や下着には隠れる位置です。
でも、雨の日や暑い日はケロイドが痒くなり、辛かったです。
第二子では、お医者さんから
「前回の傷は、キレイに切り取ってあげますからね」
と言われました。
実際、第一子の時の分厚いケロイドは、かなり細くなりました。
第二子の術後4ヶ月でこれくらいです↓
ちなみに、第一子の時は、術後2年経っても、これよりも2倍くらい傷に幅がありました。
実は、私の姉も2人の子供を帝王切開で出産しているのですが、私と同様、2人目を出産後、傷が小さくなっていました。
「もっと傷跡を綺麗にしたい!」
という方は、帝王切開の傷を修復する【Ato Fine(アト ファイン)】というテープがあります。
ちなみに、私は第二子出産後、3ヶ月経ってから知りました・・・。
貼り始めてまだ3日なので、効果のほどは分かりませんが、帝王切開をした方の多くが購入されているそうです。
Googleで「帝王切開 傷 テープ」と検索すると、ご覧の様に、1番上に表示されるので、かなりメジャーな商品の様ですね。
手術直後から貼るのが効果的な様です。
私は術後3ヶ月なので、遅すぎですが、ダメもとで楽天でポチり、トライ中です。
テープ交換は5日に1回、つまり5日間はテープを貼ったままで良くて、お風呂に入っても全くテープが剥がれないので、かなり快適です。
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1箱使い切ったら、効果の有無を追記しますね。
これから帝王切開をする方へ
子供に会うのは楽しみだけど、経膣分娩ができ無いことに、落ち込んでいる方はいますか?
私は、そうでした。
帝王切開を否定している訳では無いのですが、せっかくのお産、
どうせなら「普通分娩」と呼ばれる「経膣分娩」を経験したかった、というのが本音でした。
でも、漫画「コウノドリ」で、こんな言葉を見つけて、救われました。
赤ちゃんの為にお母さんがいるんじゃない。
お母さんがいるから赤ちゃんがいるんだよ。
帝王切開を受ける妊婦さんは自分のケガや病気を治すためでもなく、赤ちゃんを守るためだけに命を懸けて自分から手術台の上に上るんです。帝王切開は立派なお産です。
自分の子供のためだけに、自分のお腹を切ろうとしているママたち。
どうか、自分のお産に誇りを持ってください。
「帝王切開の痛み」のまとめ
帝王切開の手術中の痛み
麻酔が聞けば痛さは無く感触だけ。
効かなければ地獄の痛さ。
麻酔が効かないという事態にならない様、手術前の麻酔が効いているかのチェックは厳し目にやる。
帝王切開の痛みのピーク!術後の痛みと痛み止め
術後 1日目が最も痛い。
しかし、日を追うごとに必ず痛みは緩和していき、体も回復していく。(人間の治癒力ってすごいと実感)
鎮痛剤が「カロナール」の場合は、痛みの継続が長く、術後3日経っても歩くのがやっと。
鎮痛剤が「ロキソニン」の場合は、痛みの継続は短く、術後3日経てば、ゆっくり歩くことができる。
帝王切開の傷跡はどれくらい?
1人目よりも2人目の方が傷跡が小さくなる傾向がありそう。
2人目の術後3ヶ月の傷跡は写真の通りだが、もっと傷跡を綺麗にしたい方は【Ato Fine(アト ファイン)】というテープが有名。
帝王切開の費用(自己負担金)や保険については、こちらのブログを見てください!
知らないと損する保険の話を盛り込んでいます。
また、私が強くおすすめしたいB型ベビーカー、BABYZEN YOYO(ヨーヨー)の徹底解説も人気記事です。
これからベビーカーの購入を検討している方は、是非こちらの記事も読んでみてください。